運送業で使用する請求書の様式について

一般的な物販などで使用される請求書と運送業で使用される請求書との違いを具体的に説明します。

必要な項目の違い

具体的にそれぞれで使用されている項目を確認してみます。

一般的な請求書の場合

一般的な請求書の図
物販の請求書の場合、必要な項目としては「日付」、「商品名」または「品名」、「数量」、「単価」「金額」となります。
「伝票番号」の記載がある請求書もよく見かけます。
合計欄を見てみると、「前回請求額」、「ご入金額」、「繰越金額」そして「今回お買上額」「消費税」、「今回ご請求額」となっています。

運送業で使用される請求書の場合

運送用請求書の図
これが一般的な運送業で使用される請求書の様式です。
項目的には「積込日」、「輸送区間」「発地(ハッチ)」「着地」、「車種」「車番」、「輸送品目」、「運賃」、「高速料金」となっています。

合計欄を見てみると、「前回請求額」、「ご入金額」、「繰越金額」がありません。
これは会社によって違うのですが、一般的に運送業界では翌々月支払いの様に支払い期間が長い事が多いですので、これらの項目を入れない場合が多いです。


運送用特有の項目

それでは、それぞれの項目を見てみましょう

  • 積込日(つみこみび)
    まさしく、トラックに荷物を積んだ日です。
    お客によっては、積んだ日ではなく、荷物を降ろした日で請求する場合があります。
    その場合には「積込日」ではなく「卸日(おろしび)」となる場合があります。
  • 輸送区間(ゆそうくかん)
    輸送区間は「発地」「着地」にわかれます。
    それぞれ荷物を積んだ場所と降ろした場所となりますが、2か所積みや2か所、3か所降ろしという場合もありますので比較的長めに枠をとる必要があります。
  • 車種(しゃしゅ)
    車種は10トンとか積載量やユニックや平ボディー、ウィングなどを記載します。
    一般的に10トンのユニック車の場合「10tユ」の様に表示することが多いです。
  • 車番(しゃばん)
    物販をしていると、どの車で運搬したのかは関係ないように思いますが、運送業界ではこの車番が重要だったりします 。
    取引完了の時に発行する「受領書」はこの車番が必要ですし、車番が決定すると仕事の依頼が正式に決定したと言う様な場合があります。
  • 基本運賃(きほんうんちん)
    単に「運賃」でもいいのですが、物販でいうところの「金額」になります。
  • 高速料金(こうそくりょうきん)
    高速料金」が多いのですが、「立替額」でも問題ないです。
    高速料金の他に「フェリー代」も立替額に含まれます。
    これは、高速料金やフェリー代金は基本的に立て替えるだけなので、かかった費用そのものズバリの金額が入ります。
    立替るだけなので、非課税となります。
  • 摘要(てきよう)
    もちろん、「備考」でも構いません。

その他の様式

今回のサンプル以外に、「数量」、「単価」が入る場合があります。
また、依頼を受けた中には「重量」というものもありました。
前記しましたが、「卸日」もよくあるパターンです。

消費税の計算

消費税を計算する場合、物販にあって、運送業の請求書にないパターンは「納品書単位」です。
そもそも納品書という物がないので明細単位か請求書単位となります。
気を付けなければならないのが「高速料金」です。
これはあくまでも立替なので、消費税は掛けません。
運賃に消費税をかけて、高速料金を足したものが請求額となります。

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